福祉
修学院フォーラム「福祉とこころ」
第2回 聖書に尋ねる福祉の思想
日本の福祉は大きな転換点を迎えています。
その中でも新しい福祉の芽は地道に福祉の隙間を縫うように、展開されています。
この新たな福祉の芽に注目し、明日の福祉を考えます。
講師:岡山 孝太郎 
(京都キリスト教福祉会理事長・日本キリスト教社会福祉学会前副会長)
ふかい孤独とかすかな希望を込めて、山口誓子は一句を遺した:
       <海に出て 木枯帰るところなし>
 いま、木枯しに思わず襟を立てる季節。それは自分を抱きしめて「いのちの音」を体感する季節でもある。同時に人と人とのつながり、絆を思いめぐらすときでもある。聖書の中には、襟をたてて、この世の木枯しに吹き流されていった人間群像の影が描かれている。そして市場原理の嵐が吹きすさぶ現代の世情には、60%を切る新大卒就職率、200万余を数える生活保護受給者、そして小児虐待と高齢者の孤独死の現実が重くたれこめていく。
 これら聖書の人間像から現代の弧絶の現実まで、一貫して立ち現れるのは「人間無残の姿」である。それゆえ、辿ってみたい、この無残の歩みを! そして深く問うてみたい、人間の未来を切り拓くべき「福祉のかたち」を!                                                             (岡山 孝太郎)

2012年2月18日 (土) 13:30~17:00
場 所:関西セミナーハウス
参加費:2,000円 学生500円
締切日:2012年2月15日
<講師プロフィール>
岡山 孝太郎(おかやま こうたろう) 氏
京都キリスト教福祉会理事長・日本キリスト教社会福祉学会前副会長
1933年 宮崎県生まれ。同志社大学大学院修士課程終了。  ドイツ ハンブルグ大学で博士号を取得。同志社大学大学院講師、向日町教会牧師、まこと幼稚園園長、日本キリスト教社会福祉学会副会長などを歴任。現在、(福)京都キリスト教福祉会理事長。著書に「生命の意味」など。
  
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