「原発の安全性、経済性、倫理性」
発題:植田 和弘
2014年4月に閣議決定されたエネルギー基本計画では、「安全性の確保を大前提に原発を稼働する」という方針が打ち出された。それを受けてか、原子力規制委員会
は川内原発の適合性審査を行い、合格との判定が出され、地元の同意を得て、再稼働に進もうとしている(2014年夏)。「世界一厳しい」と政府が言う規制
基準の下で、原発は安全なのだろうか。安全対策費をかけても原発は安価なのだろうか。原発は倫理に反していないのだろうか。これらの点について、原発の環境経済的な分析を基礎において考えてみたい。
「あらゆる核から解放された世界の実現のために
-世界の教会が大切にしている視点とは-」
発題:西原 廉太
2014年7月に、スイス・ジュネーブで開催された、「世界教会協議会」(WCC)中央委員会は、「核から解放された世界に向けて」と題された声明を採択した。8月4日、来日したチャン・サン、WCC議長が、世界約5億人のキリスト者の声を代表して首相官邸に菅官房長官を訪ね、直接に同声明を手渡した。同声明の中では、この地上にある核兵器のみならず、原子力発電所をはじめとする核エネルギーの使用がもたらす帰結について、神学的、キリスト教倫理的にも論じられている。WCC中央委員として、同声明の採択までのプロセスに立ち会った者の立場から、世界の教会が大切にしている視点、また課題についてご紹介したいと思う。
2015年1月11日 (日) 〜 1月12日(月・祝) 日曜16:00~月曜16:00
場 所:関西セミナーハウス
参加費:13,000円(宿泊3食込)、学生5,000円
締切日:1月6日 または定員に達し次第
* 全日程参加者を優先しますが、直前になって会場に余裕があれば、部分参加もお受けします。
*ご宿泊は満室になり次第締め切ります。
*ご宿泊の基本は2~3名の相部屋です。シングル利用をご希望の方は、追加料金(2100円)が
必要です。
*お申込みには、メールか電話で返信を致します。返信が無い場合は、不着の可能性がありま
すので、お電話などで、再度ご連絡ください。
*前日正午以降のキャンセル・変更には、キャンセル料をお願いすることがあります。
<講師プロフィール>
植田 和弘(うえた かずひろ) 氏
京都大学大学院経済学研究科長
環境経済学者。現在、京都大学大学院経済学研究科教授。経済学博士、工学博士。地球温暖化防止の環境経済戦略や持続可能な日本社会への環境経済・エネルギー政策に関する研究をすすめている。京都大学工学部卒業、大阪大学大学院修了。President, East Asian Association of Environmental and Resource Economics(2010-2012)、環境経済・政策学会会長(2006-2010)、などを歴任。近著に、『緑のエネルギー原論』岩波書店(2013)、『国民のためのエネルギー原論』日本経済新聞出版社(共編著、2011)など。現在、調達価格等算定委員会委員長、総合資源エネルギー調査会基本政策分科会委員などをつとめている。
<講師プロフィール>
西原 廉太(にしはら れんた) 氏
立教大学副総長
1962年、京都生まれ。京都大学工学部卒業。立教大学大学院文学研究科組織神学専攻修了。博士(神学)。現在、立教大学文学部キリスト教学科、立教大学大学院キリスト教学研究科教授。立教大学副総長(教学運営・国際連携担当)、立教学院副院長、常務理事。専門は、アングリカニズム(英国宗教改革神学)。世界教会協議会(WCC)中央委員、日本基督教学会専務理事。日本クリスチャンアカデミー評議員。著書には、『聖公会の職制論ーエキュメニカル対話の視点からー』(聖公会出版、2013)、『聖公会が大切にしてきたもの』(聖公会出版、2010)、‘Other Voices, Other Worlds’(Darton, Longman & Todd:London,2006)、他多数。