楔形文字で刻まれた『ギルガメシュ叙事詩』は古代メソポタミアの都市国家ウルクの王ギルガメシュの物語です。紀元前2千年紀初めに編まれ、以後1500年にわたって書き継がれ、読み継がれた文学作品でした。そこには「生と死」「友情」「女性の自立」などをめぐる、私たち現代人が抱える普遍的な課題が素朴なかたちで織り込まれています。そしてそれらは、旧約聖書さらにギリシアの古典文学にも取り込まれることになりました。
本講座では『ギルガメシュ叙事詩』に提示されたこれらの主題が、旧約聖書にどのように引き継がれたのかを、ギリシアの古典文学をも参照しつつ、探ってみたいと思います。それによって、新約聖書ひいてはキリスト教の思想の淵源のひとつを見つめなおすことができれば、と願っています。
《講演テーマ》
第1回:死ぬべき人間はいかに生くべきか
第2回:古代文学における友情とその展開
第3回:女神イシュタルの誘惑とその周辺
◎スケジュール◎
9月15日(日)
15:30 受 付
16:00 開 会、参加者紹介
16:30 講 演1
18:00 夕 食/チェックイン
19:00 質疑応答・はなしあい
21:00 自由懇談
9月16日(月・祝)
7:30 静想の時
8:00 朝 食/チェックアウト
9:00 講 演2
10:00 休 憩、ティータイム
10:30 質疑応答・はなしあい
12:00 昼食
13:00 講 演3
14:00 休憩
14:10 質疑応答・はなしあい
15:10 閉 会
2024年9月15日 (日) 〜 16日(月・祝) (日)16:00~(月・祝)15:10
場 所:関西セミナーハウス
参加費:16,000 円 学生 8,000 円
[1泊3食、京都市宿泊税200円込]
締切日:9月8日(日)
◇宿泊室は、2~3名の相部屋を標準とします。
◇個室ご希望の方は、お申込みの際にお知らせください。個室追加料1,000円をご負担ください。
*できるだけ全日程ご参加ください。やむを得ない場合は、部分参加も可能です。部分参加の会費は事務局にお尋ねください。
*お申込みには、事務局から電子メールか電話で、受け付けの お知らせをします。申込み後2~3日経っても返信が無い場合は、不着などの 可能性がありますので、お電話などでお問い合わせください。
*前日正午以後のキャンセル、 変更には、キャンセル料金が発生します。
<講師プロフィール>
月本 昭男(つきもと あきお) 氏
立教大学・上智大学名誉教授
1948年、長野県に生まれる。新島学園高等学校(群馬県)、東京大学、ドイツ・テュービンゲン大学に学ぶ。専攻分野は旧約聖書、古代オリエント、人類宗教史。立教大学(1981~2014年)、上智大学(2014~2022年)で旧約聖書、古代イスラエル史、聖書考古学などを教える。2024年6月まで古代オリエント博物館館長。立教大学・上智大学名誉教授。
著書:『目で見る聖書の時代』(日本キリスト教団出版局)、『古代メソポタミアの神話と儀礼』(岩波書店)、『旧約聖書に見るユーモアとアイロニー』(教文館)、『詩篇の思想と信仰I~VI』(新教出版社)、『見えない神を信ずる』(日本キリスト教団出版局) 、『エヌマ・エリシュ』(ぷねうま舎)、『物語としての旧約聖書』(NHK出版)など。
訳書:『創世記』『エゼキエル書』『ギルガメシュ叙事詩』(いずれも岩波書店)など。
経堂聖書会所属 http://www.kyodo-seisyokai.com/